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永山あゆむの小説・シナリオ創作ホームページです。
「……ほんと、何なんだよ」 母さんとの夕食で、俺はグチをこぼした。 「どうしたの?」 「これを見てよ」 母さんに携帯メールの履歴を見せる。一つ下の弟のでいっぱいだ。 「一人暮らしを始めてから、毎日送ってくるんだよ」 「喋る相手がいないから寂しいのよ」 「そういうものなの?」 「そうよ。やってみたらわかるわよ――あっ、思い出した。昔、『兄ちゃんが僕と遊んでくれません』と作文に書いていたわね」 「ええっ!? あいつ、俺がゲームしているのを、いつも後ろで見ていたのに」 「だからよ。少しは気にかけたら?」 「うーん……、まあ、別にいいけど……」 「何かあるの?」 「毎回、『精進しろ!』はないだろ……」 「応援してるのよ、小説家を目指す兄を」
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