永山あゆむの小説・シナリオ創作ホームページです。
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それは、2016年7月末の出来事。 とある飲み会で、 「朗読劇をやるのですが、書いていただけませんか?」 そう言われたとき、私は「えっ!?」と驚きと疑念でいっぱいでした(笑)。 細々とこのホームページでシナリオ・小説で活動して、どうにか活路を開きたい……!と思う中で始めた、フェイスブックなどで募集されているシナリオライター関係やアニメ関係者・声優さんなどもいらっしゃる交流会に、単身で殴り込む(笑)もとい、自分を知ってもらう活動。まずは私のこと知ってもらうために、「ホームページを見てください!」と、内気な自分が勇気を振り絞って名刺を渡す、その最中で起こったまさかのお声掛け!しかも朗読劇! 最初は確か、「小説もシナリオも稚拙なものしか書いていないですよ! (ホームページの載せているような)あんな感じですけどいいんですか!?」と念を押すように確認しましたね(笑)。信じられなかったので。 「いいですよ!」と言われたときは「おおうっ!」と、眠気が急に覚めたような感覚だったのを覚えています。飲み会が終わった後、テンションがあがり、自転車を漕ぎながら「やったぞー!!」と心の中で叫びまくっていましたね(笑)。 何もかも初めてだらけのことで不安を感じるなか、「今の自分が書ける、最高のものを」と意気込んで作った、今回のシナリオ。「この路線で大丈夫でしょうか?」、ということで、キャラクターと完結までどのような流れになるのかをひと通り書いたプロットをまずは提出しました。 今回は、 ・役者さんが女の子しか出ない ・お話も女の子しか登場しない(確か……) という、オーダーをいただきました。 なので、それを守りながらストーリーの構想を練っていました。色々と悩みましたが、友情ものとファンタジーものを掛け合わせたものを書きたいなあと思い、400字小説で「未完成な音色が響く空」を2本出したときによく聴いていた、ガーネットクロウの楽曲、『未完成な音色』(ガネクロファンのみなさん、すいません!)の歌詞の元になったギリシャ神話――オルフェウスとエウリュディケのお話を下敷きにして、シナリオを練っていきました。泉の女神が、後ろにいる明寿香の顔を見ようと振り返ろうとする杏子に、「振り返ってはいけません!」と言いますが、このお話が元ネタになっています。あとは演じる役者さんの数も少ないだろうなと考慮したうえで、杏子と明寿香の――主役と準主役の2人を軸にした話にしようというのは、書く前から考えていました。 ちなみに杏子と明寿香の名前は、意味もなくつけたわけではありません。 杏子は、フルネームでは阿澄 杏子(あすみ きょうこ)ですが、この名前には「明日(あす)よりも今(いま)を大事に」という想いを込めて、姓に「あす」、名前に「きょう」を入れています。明日のために「今日、この日を大切に」ということで、1日1日の日々を大事にする女の子。 それに対して明寿香は、フルネームは今野 明寿香(こんの あすか)ですが、これには、「今日よりも明日にもっとよいことがありますように」という想いを込めて、姓に今野→今(いま)、名前に明寿香→明寿(あす)という言葉を入れています。杏子が助けにくるまではイジメられていたこともあり、現在(いま)よりも輝ける未来=明日(あした)があることを夢見ている女の子、という位置づけです。 こうしてみると、ベクトルの方向が違う2人ではありますが、だからこそ、杏子は正義感の強い、友達想いの可憐な女の子なんだなあ、と思っております(笑)。ちなみに杏子の趣味である『弁当を作る』ことについてですが、小さい頃、武術を習っていた影響からか、「男っぽい」と言われたからです。「女の子っぽいところはあるんだから」と、服も高校生になるまでに色々と研究したようです。努力家です。 大学も正式な名前などの設定はありませんが、モデルはあります。自分が通っていた、広島の某有名私立大学をイメージしております。大学の奥にある裏山からイノシシが出ることで有名だったので、ならいっそのこと、「神秘的な泉があることにしちゃえ!」と(笑)。 タイトルも『託された願い』をグーグル翻訳先生に訳してもらって、出た単語をそのままタイトルにしました(笑)。なので、若干意味が違うかも……。 とまあ、色々な設定があるわけで。少し話が脱線してしまいましたが……(笑)、とりあえず完成したプロットを提出し、反応はどうかなと、返答が来ない間はドキドキでしたが、「この手のものは好きです!」と、OKをいただき、いざシナリオを……とその矢先に、ストレスと疲れによる右耳の難聴や仕事も多忙になり、さまざま試練がw。右耳の難聴のときはショックでしたね。普段、ストレスはあまり感じやしないのに、まさか右耳に……。「耳!?」とびっくりしました。大学病院に行くとはおもいませんでした。でも、すぐに治り、仕事がお休みの日、月を利用して、集中できる図書館でw一気に書いていきました。 いやあ、本当に、色々と苦労はしたのですが、色々なものをのりこえてシナリオの原作が完成した時は、ものすごい嬉しさと安堵が混ざっていました。「できたーっ!!」という嬉しさと、「なんとか完成してよかったな」が。そして、ダブルキャストでやるとの返事が来たときは、「マジか!」と思いました。今回の朗読劇は、AチームとBチームに分かれていて、前半と後半の公演で演じる役者さんが違う編成だったのですが、まさか1つのシナリオで2度おいしいことがあるなんて……!と、感激しました。 なので、私も実際に公演を見に行きました。「自分が作ったシナリオを自分が観る」という不思議な感覚のなか、「自分のは、まだ? まだ!?」とそわそわしていましたね。どんな気持ちで臨めばいいのか分からず、そわそわしていましたね。そして、自分のシナリオの公演が来たときは、祈るような気持ちで見ていました。 終わったあとは放心状態でしたw。自分の作ったシナリオを上手く調整してくれて、役者さんも上手に演じてくれて……さらには、現代とファンタジーを掛け合わせていたお話なので、イメージしやすいように映像までつけてくれて。本当に「ここまで手をかけてすいませんでした!」と言いたいぐらい、いいものに仕上げてくれて、本当に、本当によかったです。 シナリオも掲載しているように、「〇〇しているように」だとか、私は感情表現も注視するスタイルなので、演じる役者さんは苦労するだろうなあ、と内心思っていたのですが、見事に演じきってくださって、「感謝」の言葉しかありませんでした。本当にありがとうございました。 今回、4つのお話が公演されましたが、あの中でアンケートを書いた人が、どんな評価を書こうとも、4つのお話の中で面白さが最下位であろうとも、私は「自分の作品が一番良かった」と、交流会で言いまくってやりたいと思いますw お話の内容といたしましては、みなさん、色々と思うところはあると思うのですが、私としては、「亡くなった者の想いは自分に受け継がれ、今を生きる人のために伝えることにこそ、意味があるんだ」というメッセージが込められていると思います。毎日のように悲しいニュースが世界中で起こっていますが、無駄にしてほしくないんですよね。大事な友人や大切な人のために、自分に何ができるのかを考えるきっかけになってくれたらな、と思います。 では最後に、今回、ホームページで稚拙な作品ばかり出している私を抜擢してくれた、若手声優団体・声珈琲(こえかふぇ)の皆様には多大なる感謝を申し上げます。シナリオライターとしてデビューさせていただくきっかけを作っていただき、本当に本当にありがとうございました。「感謝」の二文字しかありません!また頼まれたら引き受けますので、よろしくお願いします。 そして、キャラクターイラスト手がけていただきました、Tomomi Tanakaさん、お忙しい中引き受けてくださり、本当にありがとうございました。キャラクターが届いたとき、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)。またよろしくお願いします。 そしてそして、最後までシナリオを読んでいただきました、みなさんに感謝を! <2016/11/27> |
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