新・永山あゆむの小さな工房 タイトル

永山あゆむの小説・シナリオ創作ホームページです。

Scene4
<登場人物>


・小倉優太(17)おぐらゆうた。音緒の幼なじみでクラスメイト。男性。高校二年生。
・七瀬楓華(17)ななせふうか。音緒の友人。女性。高校二年生。





○高校 グラウンド テニスコート(朝)

 朝練をしているソフトテニス部。
 男子と女子、共に練習をしている。

優太「うらあっ!」

 スマッシュを放つ優太。
 ラインギリギリにボールが弾む。

優太「よーし決まった。それじゃ、朝練はこれくらいにしようか」

部員たち「はいっ!」

 コートに散らばった玉を拾う部員たち と優太。
 優太の元へ楓華がやってくる。

優太「小倉君」

優太「ん? どうした、七瀬?」

楓華「はい、ちっちゃいけど。みんなにも渡しているから」

 優太にチョコレートを手渡す楓華。
 優太、数秒の沈黙の後、思い出すように、

優太「あ、そっか、今日、バレンタインか」

楓華「今、気づいたの?」

優太「だって、そんなの覚えてられねーもん」

楓華「はあ、これじゃあ、先が長そうね」

優太「は? なにがだよ」

楓華「ひとりごとよ。とにかく、これ」

優太「あ、ああ、サンキューな」

 チョコレートをもらう優太。

優太「七瀬、翔とはどうなんだ? ライン、取り合ってんだろ?」

 楓華、照れながら、

楓華「うん……昨日、送った」

 優太、嬉しそうに、

優太「そっか。あいつ、照れくさそうに喜ぶだろうな。元気にしてっかな」

楓華「うん。一之瀬君、小倉君のこと気にしてた。『オレが抜けて泣いてないか』って」

優太「『泣くかよ、バカ。今度会ったら泣かせてやる』って伝えといてくれ」

楓華「ふふ、分かったわ。ところで、音緒ちゃんから何かあった」

優太「ネッチーから? いや、何も」

楓華「そう」

優太「あいつに限ってチョコはねーだろ。音楽以外のことは興味ねーし、料理苦手だし、それに」

楓華「それに?」

優太「おれに対してはいっつもツンけだし。たまに、優しいとこはあるけどさ、ただの幼馴染みとしか思っちゃいないだろ」

楓華「そんなこと」

 優太、時計を見て、

優太「あっ、やべ。七瀬、早くしないと遅刻すっぞ」

 急いで、ボールを拾い集める優太。

楓華「あ、ちょっと」

 楓華、ボールを拾い集める優太を見つめる。
 楓華、ため息をつき、小声で、

楓華「……鈍感ね……」



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